2012年8月19日日曜日

運慶作瀧山寺の聖観音

今日やっと瀧山寺の聖観音に会うことが出来た。二年前に金沢文庫で開催された運慶展で瀧山寺の帝釈天と衝撃的な出会いをして、憧れていた、あの聖観音と梵天だ。源頼朝の母方の従弟の僧の寺から来た客仏だ。聖観音像の頭部には頼朝の遺髪と歯が納められX線撮影でも確認がとれた仏像だ。瀧山寺に着くと収蔵庫の扉が開いており、上品なご婦人が迎えてくれた。中に入って真っ先に聖観音の前に行く。腰のひねりや指の動きのしなやかさが運慶的だ。体躯から離れて自由にうねる天衣(てんね)がすばらしい。梵天も素晴らしい。多面多臂像は運慶作品にはあまりないので、この梵天像は貴重だ。しばらく佇んでいたいが瀧山寺は不便な場所にあり、バスの本数が少ない。後ろ髪を引かれる想いで寺を後にした。

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