2014年8月5日火曜日

加茂神社の千手観音

小浜の旅の終わりに福井県立若狭歴史博物館に向かった。ここはつい先月リューアルオープンした博物館で、若狭各地の仏像や仏像のレプリカが展示しているコーナーがあり、まさに海の奈良を実感できる展示スペースとなっている。ここで私が注目したのが、加茂神社に伝わる千手観音だ。以前テレビで紹介された秘仏で、ぜひ会いに行きたかった仏像だ。その観音様が博物館で展示されるとの情報を博物館フェイスブックで確認していた。仏像は平安時代のヒノキの一木造の千手観音で重文指定を受けている。とても保存状態がよく千手観音の事物もよく残っている。写真では解らなかったが、肉厚な胸の割に腰が恐ろしく細く奈良聖林寺の十一面観音のようにインドの呼吸法アナパーナサチを表している。これは中央の仏師の作と見て間違いないだろう。小浜が改めて京都文化圏だということを理解できた秘仏だった。

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