2016年11月26日土曜日

平安の秘仏展⑤(観音菩薩)

櫟野寺に伝わる仏像は甲賀様式とよばれているが前期と後期では特徴があり
前期は「よく伸びた細身の体躯」「目尻の吊り上った厳しさを残す目」「裳の折り返しや腰布を独特の衣装で飾る」などがある。今回紹介する仏像も前期の特徴がある像高168センチの観音菩薩だ。櫟(らく)普及委員会のサイトに内覧会のときに御住職がみうらじゅん氏いとうせいこう氏に仏像を説明する動画がアップされていたがこの観音菩薩は大阪の美術館に預けられていたものだった。展覧会公式サイトに掲載された真船きょうこ氏のの漫画にも、「今回は各地の博物館や美術館に寄託していたお像も70余年ぶりに集合したんですよ」という住職のせりふがあり、たしかにこの観音像は櫟野寺でも見ていないなと思った。今回の展覧会がお寺でも味わえない非常に貴重な機会だということがわかった。櫟野寺のすべての仏を堪能して会場をあとにした。

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