2017年12月19日火曜日

運慶展⑦満願寺の観音菩薩

満願寺は浄楽寺と同じく横須賀市にあるお寺で仏像クラブでも個人的にも何
度も訪れたお寺で運慶風をよく理解した工房内の仏師が造像したといわれている。会場内では第二会場の後半に2メートル近い観音と地蔵が存在感があり圧巻である。図録には観音像が浄楽寺阿弥陀三尊の観音像に似ている説を紹介し「満願寺像も運慶の手になると考える説がある」と控えめに書かれていた。私はかねてより運慶の作品ではないかと思っていたが、芸術新潮の「オールアバウト運慶」のコラムに書かれていた瀧山寺の聖観音の光背と満願寺観音像の腕釧との共通性が書かれており俄然運慶作と確信した。鎌倉御家人に造像を頼まれていた事実から有力御家人の三浦氏の一族で一の谷ひよどり越えで活躍した佐原義連が創建した満願寺に運慶作品があってもおかしくないのでは。そう確信して会場を後にした。

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